No.118 (ロシアの東方進出、アヘン戦争)  : 

三角貿易とアヘン戦争の関係とはどういうものか?」

英は18世紀後半には中国から茶を買っていたが,「地大物博」の中国には何も
売れなかったのでインド産のアヘン(阿片)を中国に密輸する三角貿易を始め
た。そこで逆に銀が英に流出して財政難となり,アヘン中毒の害にも苦しんだ
中国で,清の欽差大臣林則徐が港の広州(広東)で英船からアヘンを没収・廃
棄した。これに対して英がわずか9票差で派兵を決め,アヘン戦争が始まった。


<評価の観点>
関心・意欲・態度:

インド産のアヘンを仲立ちとした三角貿易が,英中間にアヘン戦争を引き起こ
す原因になったことに,大きな関心を持って学習に臨んでいる。


思考・判断:

「世界の工場」イギリスが,清朝を自国の工業製品である綿製品の市場にする
ことを目指す積極外交の展開により,アヘン戦争を招いたことについて考察し
ている。


資料活用の技能・表現:
自由党の青年代議士グラッドストンによる,アヘン戦争に反対した演説を資料
として読んだり,僅差で開戦が議決されたことを知ることで,さまざまな意見
が当時のイギリスにあったことを理解している。


知識・理解:
中国から茶を買い,インド産アヘンを中国に密輸する三角貿易によって,それ
までとは反対に銀が英に流出,アヘン中毒の害にも苦しんだ中国が,強硬策に
訴えたことでアヘン戦争が始まったことについて,基本的な知識を身につけて
いる。